※2008/11作成

週刊エコノミスト(11/11)に載ってました。

●UBSとは●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スイスの最大手金融機関。
欧州でも最大級。
プライベートバンキング(※)、投資銀行業務、資産運用業務を3つの柱とする。
世界企業ランキング9位(2007年3月時点)

※プライベートバンキング
 資産数億円、あるいは数十億円以上の富裕層向けの
 金融サービスのこと。
 日本ではあまり知られていないけど、
 実は多くの世界的金融機関がやっている主要業務の一つ
 

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スイスはプライベートバンキングのメッカ。
昔からスイスの銀行員は保守的で信頼されてきたし、顧客の秘密保持を尊重する
伝統もある。

世界中のお金持ちが、UBSなどの、スイスのプライベートバンキングにお金を
預けている。

*UBSに起こったことの流れ**
・480億スイスフラン(約4兆8000億円)の損失を被った。
 (今年に入ってからの、サブプラ問題を中心とした損失)
 
・そこで、サウジなどから270億スイスフランの増資を受ける
 自己資本の悪化をカバー
 
・従業員も9000人解雇

・スイス政府も60億スイスフランの出資

・さらに政府は、6000億スイスフランの不良債権の買い取り機関を創設
 (市場での売却が難しい不良債権をバランスシートから外すため)

・ECBもUBSに破綻されては困るので救済にのりだした
 スイス中央銀行と通貨スワップ。

・第3四半期は黒字化。

・でも、10/26格付け機関フィッチは「AA-」から「A+」に格下げ


*スイスとUBS**
・スイスの普通預金の80%はUBSかクレディスイス(スイス第2位)に預けられている
 ⇒つまりスイスはUBSの破綻は何としても阻止しないといけない

・UBSはスイス政府では救えない規模。
 スイス国家のGDP:4230億スイスフラン
 UBSの資産:1兆6000億スイスフラン
 
・スイスは「孤高の小国」
 通貨、金融政策、銀行の監督をすべて自国でまかなっている。
 ECBとかに頼ることができない。

・スイス政府は、世界的な大銀行の舵取りをするような、
 資金も能力も十分ではない。

こういう背景から、ECBが救済に乗り出したとのことです。
富裕層も離れているし、投資銀行業務の収益率もかなり下がっている。とのこと。

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UBSもヤバイヤバイと聞いていたけど、こんなんだったんですね。
背景とかよく知らなかったです。
えぇ、相変わらず今さら〜!ですorz


最近のニュースを見ると、富裕層は過去最大の流出だし、第4四半期は赤字に見通しだと。
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-34718920081104
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK018703320081104

んー(__)としか言えないです。


*09/3/3追記*******************
[09/2/24]UBSの顧客情報提供、スイスフランの魅力損なう可能性
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-36652420090224
スイスフランの魅力低下=UBSの魅力低下、ではないんですかね。
自分の首を絞める気がするんですが、違うんでしょうか。
        

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