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もし、それがシステムそのものの構造的な問題だとしたら、
システムを下手にいじくりまわしても、問題は解決できないだろう。

システムそのものが置き換えられなければならない。

金には信頼性の長い歴史があると主張して、
多くの通貨の評論家が金に基づいたお金に戻るべきだと述べている。

しかし、彼らは金によって行われる多くの詐欺行為を無視している。

コインを軽くしたり、金属の質を下げたり、市場を独占したり…。

これらは古代ローマ帝国から行われていて、
帝国滅亡の一因にもなった。

ある人は、金よりも豊富にあり、独占を困難にする銀を薦めている。

貴重な金属を再び使うことには多くの疑問がある。

誰も思いコインのサックを持って買い物に行くことなど望まない。

紙、デジタル方式、プラスチック、あるいはバイオIDマネーが、
私たちが今持っている制限のない借金を作るための媒体となっているのは確かなことだ。

でも、それを飛び越えて、もしゴールドが再びお金の合法的な基礎となったら、
ゴールドを持っていない人たちは、突然全くお金がなくなってしまうだろう。


他の貨幣改革論者は、強欲や不誠実が主要な問題であり、
正直で公正なマネーシステムを創るには、
金や銀に戻るよりもよい方法があるかもしれないと述べている。

創意に富む心は、お金を創造する代わりの方法の多様性を提唱する。
多くのプライベートな交換取引システムが、銀行がやるように借金のお金を創造している。

それは金利を課すことなしに、公然と行われている。
一つの例として、時間をお金の単位として使う、バーターシステムとして、
タイムダラーがある。

全ての仕事が作業時間によって、ひとしく評価され、その時間が商品のドル価値と
同じように認められる。

この種のマネーシステムは、やる気があって、信頼できる参加者を見つけられれば、
そして会計の手法を少し工夫すれば誰でも構築できる。

地域のバーターシステムを構築することは、
例えそれば今ほとんど使われていなくとも、あらゆる地域社会において緊急な課題と
なるでしょう。

貨幣改革、選挙改革、

選挙改革のような貨幣改革は、大きなトピックであり、変化への意欲と既存の概念に
とらわれない考え方を必要とする。

また、貨幣改革は選挙改革のように簡単にはいかない。

なぜなら、既得権益を守るために、彼らは懸命に阻止しようとするからだ。
お金はただのアイデアであり、現実のお金は何であれ、私たちも作ることができる
ことを見てきた。

ここに熟慮すべき、ひとつのお金の簡単な大替案がある。
このモデルは、過去に英国やアメリカで機能してきたシステムに基づいている。


銀行家ゴールドスミスたちと、彼らの準備預金制度によって、むしばまれ、
破壊されてきたシステムである。

永続する金利のないお金を基礎にした経済を作るために、
お金は政府によって創られ、使われなければならない。

経済を促進させる、道路・鉄道・橋・港・市場のような
社会インフラ設備に使われるのが好ましいだろう。

このお金は借金によって創られるものではなく、
価値として創造されるものだ。

その価値は何であれ、費やされたあと、形として残るものだ。

もしこのお金が、必要性に応じて創られ、
取引高に応じて用意に増減できるならば、インフレなど決して起こらない。

もし、これによってインフレが起こったなら、
2つの有効な方策がある。

インフレはお金に関して、一律税の効果に等しいものだ。
お金の価値が20%落ちるのも、
政府が私たちから20%の税金を取るのも、
私たちの購買力に対する効果は同じだ。

このようにみれば、必要な費用をまかない、限度を超えない限り、
課税に代わるインフレも許容できるかもしれない。

あるいは政府は、過剰なお金を税金として徴収し、お金の供給を減らして
その価値を復元するというインフレ対策を行うこともできる。

賃金や物価が下落するデフレをコントロールする場合は、政府は支出を増やし、
お金の供給を増やす。

民間銀行間の貸出競争がなければ、政府は国家のマネーサプライを
もっと効果的にコントロールできるだろう。

事態が悪くなったなら、大衆は誰が非難されるべきかも分かるだろう。
お金の価値を変動させずに保つことは、政府の責任になるだろう。

政府は今行っているように、税金も補助的に徴収するが、
民間の銀行家たちに利息を払う必要はなくなる。

連邦政府が必要なだけのお金を作るなら、国家に借金は存在しないだろう。


銀行が財政赤字の利払いを通して、私たちを永久に隷属させることは不可能になるだろう。
        

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