※2009/3作成
教科書
・野村資本市場研究所レポート
http://www.nicmr.com/nicmr/report/repo/2007/2007sum06.html
虎年さん(1998年)
http://torashishiza.web.fc2.com/diary/011/shortsale.html
http://torashishiza.web.fc2.com/market/1998/mc981026.html
とても昔ですが、この部分の本質は変わらないかと思って。
・その他いろいろ
●アップティックルールとは●●●●●●●●●●●
直前の取引価格より高値でしか売ってはいけないというルール
米で、1930年代の大恐慌〜2007年7月まで続けられてきた。
恐慌を再発させないように決められたもの。
●導入のきっかけ●●●●●●●●●●●●●●●●●●
1931年、
フーバー政権や連邦議会が、
「株価下落を加速させる空売り勢力を規制せよ」
と主張。
市場関係者は
「空売りを行う投資家は、潜在的には証券の買い手でもあり、
市場安定の源である」
「空売りが株価下落の圧力となってるかは定かではない」
と反論。
激しい議論がなされたけど、
1938年 前年の株価下落を受けて、ルールが導入される。
*
市場関係者さんたちの方が、正しいことを言ってる気がします。
●07年に廃止されたわけ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
これは推測も入ってるっぽいですが。
・空売り行為を害悪視する発想があまりない状況にあった
・空売り規制は情報技術が発達していない時代にやむを得ず作ったものにすぎない
・株価操縦や詐欺的行為は、別の手段で規制するようにしよう、という発想になった
・機関投資家やヘッジファンドなどに空売りが活用されているので配慮した。
*
廃止の影響:S&Pの変動率が上昇した
●想定される影響●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
◆株価の急落を防ぐ効果がある
1tick上で売るっていう決まりは、成り売りができないに等しい。
常に現在値とその直前の値段を確認しつつ、指値の注文を出す必要がある。
◆流動性の悪化
虎年さんが1998年実施時(日本)、
「証券会社の日計りディーラーが、一斉に現物から手を引いた印象」
とおっしゃってます。
ディーラーが動くことで下げが加速していたような銘柄の流動性が落ちた、とのことです。
◆空売り量が減れば、逆に急落するかも
空売りは必ず買い戻しが伴うので、
株価下落時には下支え効果を発揮する。
空売り量が減ってしまえば、この動きがなくなる。
上げ圧力がなくなる上、
防衛策として、株価が下落すると現物が一斉に売られることとなる。
●関連ニュース●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
[米SEC、空売りのアップティックルール再開を来月にも検討する可能性=関係筋]
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities2/idJPnJT841261120090310
導入って、効果あるかもだけど、
ないと急落する状況って言ってるようなものだと思うんですよね。
どうなんでしょう。
調べてると、
去年、アップティックルールを復活させないことを疑問視する声もみられました。
効果あるっていうことですかね。
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恐慌の、アップティックルールが導入された当時の状態です。
かなり下げが進んだ時に導入を検討。
もめてる間にしばらく下げて、その後反転。
天井をつけてまた落ちて、安値更新なるか!っていう時に恐怖感から導入が決まった。
導入後は、しばらく上げたけど、結局天井をつけて下落。
導入時の安値を割ってから底打ちして上昇したようです。
チャートで判断するとそんな感じです。
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危機感が出てから検討されたり決まったりするのは、
今でも昔でも同じなんですね。