信用取引とは
証券会社から、現金または株を借りて行う取引。 
借りて行うため、貸株料や金利が発生する。(しかも毎日) 

利用者は一定の委託保証金を証券会社に差し入れた上で利用可能になる。 

@買い建て
A売り建て
がある。 


―@買い建て(以後、"買い"とする)―――
現金を借りて株を買うこと。 
手数料の他に借りた現金に対する金利がいる。 
買いで得た株券は、担保として証券会社が保管する。 

―売り建て(以後、"売り"とする)――――
株を借りてそれを売ること。 
手数料の他に貸株料が必要。 
逆日歩(※1)が生じる場合もある。 
売りで得た現金は、担保として証券会社が保管する。 


 ※1 逆日歩 ***********************
 *株を貸す立場にある、証券会社や証金会社は[買い]の担保と 
 *して保管している株を[売り]のための貸株として利用する 
 *したがって、[売り]が[買い]を上回ると貸すための株が足りなく 
 *なる(株不足)ので、どこからか調達しなければならない。 
 *証券会社は証券金融会社から借りれるけど、 
 *証券金融会社は機関投資家などから品貸料を払って借りる。 
 *その品貸料は 
 *[売り]中の投資家全員が払う。 
 *[買い]中の投資家全員がもらう。 
 *
 *詳細はここ↓
 *逆日歩とは
 *************************************** 

●決済方法
2種類ある。

―反対売買―――――――
建てたときと逆の売買をして決済すること。 
・買い→買ってた株を売る
・売り→売ってた株を買い戻す 

―現物決済―――――――
担保として証券会社が持っている株券や現金を
引き取ることで決済すること

・買い:
 現金を借りて株を買ったので、借りた代金を支払う。 
 担保になっていた株は自分のものになる。 
 「現引き」・「品受け」とも言う。 

・売り: 
 株を借りて売ったので、その銘柄・枚数を買って返す 
 担保になっていた現金は自分のものとなる。   
 「現渡」・「品渡」とも言う。 

*
つまり、
[買い]の場合は買いとって
 自分の現物株として保有し続けることもできるけど、
 
[売り]の場合は株を買って返す以外方法はない
ということなんですね。 
        
●信用取引の種類*制度信用と一般信用
信用取引は2種類に分けられる。 
@制度 信用取引
A一般 信用取引

*@制度信用取引―――――――*
・取引できる銘柄
・借り入れた現金や株券を返済する期限 などが、
取引所規則によって決定されている信用取引


*A一般信用取引―――――――*
投資家と証券会社の間で、
返済期限などを自由に設定できる信用取引。

*
比較↓
●制度信用と一般信用の比較
◆―取引できる銘柄―◆◆◆◆◆
*―制度信用――*
証券取引所が指定した制度信用銘柄のみ。(東1上場 全銘柄対象)
・貸借銘柄(買い も 空売りもできる)
・信用銘柄(買いはできるけど、空売りはできない)

*―一般信用――*
証券会社が自由に決定。
買いは上場している全ての銘柄が可能なことが多い。
売り可能銘柄は少ない。 


◆−取引ルール―◆◆◆◆◆◆◆
*―制度信用――*
証券取引所の規制により一律6か月。

*―一般信用――*
証券会社が自由に決めることができる。
期限は長めなのが特徴(3年、無期限 等) 


◆−逆日歩―◆◆◆◆◆◆◆◆◆
*―制度信用――*
貸株超過になったら発生。

*―一般信用――*
一切発生しない。
証券金融会社を利用しないで、現金も株券も証券会社が調達するため。
(仮に株券調達ができなければ、期限の設定を行う、
っていう措置が取られる様子)
        
 
★いただいたコメントm(__)m★

空売りだけに絞って簡単に制度信用と一般信用の違いを書きます。 

一般信用取引が、通常の貸し株を利用した空売りを行うものです。
この場合は、現物株を貸すわけですから株券の創造はありえません。 

しかし、制度信用取引の貸借銘柄については、個別銘柄の先物市場を
現物市場にビルトイン(組み込んだ)したと考えれば、株券を創造して
いることも理解できるものと思います。 

制度信用の特徴は、信用買いが信用売りを常に上回ることを前提に作っています。 
ゆえに、信用売りが信用買いを上回ると、罰金のような逆日歩をつけて
信用売りを抑えようとします。 

そして常に規制の行き着く先は、信用新規売りたて、信用買いの現引き禁止
となります。 

ここに現物10株の株式を10人が保有しいる銘柄(A)が上場している場合を
考えて見ます。 

まず、融資を申し込んで1人がA株を1株購入します。 
次に、貸し株を利用して1人がA株を1株売却します。 

ここでよく考えると、融資株と貸し株を突き合わせると、先物市場での売買と
同じように株の存在がなくとも成立します。 
この制度では、発行済み株式以上に株数が膨らむことがありえます。 

制度信用取引については、きちんとした説明がされたものがありませんでしたので、
私がつたなくも説明して見ました。 

銀行に預けた預金が銀行にないのと同じように、株式を空売りしたものは、
証券会社にはありません。 

追伸:まずまずの説明が見つかりましたのでお知らせします。 
http://www.tse.or.jp/rules/shinyo/academy.pdf

******
制度信用取引の最大の欠点は、食い合いの部分に現物株がなく空だということです。 

これを利用して、買い方は、信用買いで買って貸借倍率を悪くして、売り方を誘います。 

そして、段々と取り組みが厚くなり、食い合い(空)の部分が大きくなります。 

こうなれば完全に買い方ペースです。思いっきり現引きをすれば、
大幅な株不足となり逆日歩がつきます。 

そして、新規空売り、現引き禁止で売り方は負けてしまいます。 

だから、貸借倍率だけで判断するのは危険です。 

もう1つ貸借倍率を狂わせる事象として、株式引き受け権(転換社債)を持った人が、
つなぎ売りをしている場合です。 
この場合は、貸借倍率が低くても踏み上げ相場は起こりません。 



トップに戻る