景気動向と、生産・出荷・在庫の関係はサイクルがあり、「在庫循環」と呼ばれる。
教科書 ・本「経済・金融データを読み解く67の指標」
―@企業の意図しない在庫増――――――――
景気が山を越えて停滞してきた頃。
企業は先行について強気のまま。
モノを沢山作って沢山売ろうと考えるため、生産も出荷も増える。
でも、景気が悪くなってきているため、思いのほかモノが売れない。
そのため、予想外に在庫が増えていってしまう状態。
※株価が伸びなくなり、頭打ちしやすい
―A在庫調整局面―――――――――――――
景気後退〜景気の谷(景気が一番悪い)ころ。
企業が先行について悲観的になっている。
「景気が悪くて作っても売れないんだから、新しく作るよりも在庫を処分しよう」
と考えるため、生産や出荷が抑えられ在庫がどんどん減る。
※業績悪化もあり、株価は下落しやすい
―B意図せざる在庫減―――――――――――――
景気が最も悪い状態から上昇に転換する局面。
企業は先行に対して悲観的のまま。
モノを作っても売れないという考えも変わらず、生産も出荷も抑えられたまま。
でも、景気は回復しつつあり、モノが売れるようになる。
そのため、企業の予想とは異なって、在庫が減る。
※株価の底打ち気配が見られやすい
―C企業の予想通りの在庫増―――――――
景気が上昇に転じる局面。
景気がどんどん良くなり、企業が先行について楽観的に考える傾向が強くなる。
モノを沢山作って沢山売ろうと考えるため、どんどん生産・出荷する。
在庫は増えるけど将来売れるからいい、と考える。
※業績の好転で、株価が上昇しやすい
上記を図で表したもの
今がどの位置にいるかは日銀の公表している月報で見れます
この在庫循環の各局面を判断するのに、
鉱工業生産指数の在庫率指数がよく利用される。 とのことです。